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ブラのコンのミーのハー。

タイタンライブエピグラフ まとめ(最終更新20200829)

爆笑問題率いるお笑い事務所「タイタン」が2か月に一度、銀座の時事通信ホールで主催するタイタンライブ。現在は全国の映画館でも「タイタンシネマライブ」として見ることができます。

私が初めて行ったお笑いライブもタイタンライブでした。もう通い始めて10年になります。最近はずっと映画館で見ています。…え、10年??

20周年の記念ライブにも、100回記念のライブにも行ってとにかく大好きなんですけれど、その中でも芸人さんの紹介として出番の前に小説の一節を流すエピグラフの演出が大好きで、ずっとメモして集めていました。

それで、4年前に画像としてまとめたり、その後追加をまとめたりしたのですが、

 

よく見ると画像も順番が間違っていたり、誤字があったりしてあまり出来が良くないですし、テキストにして検索出来た方がいいんじゃないか、という意見もいただいたのでブログにまとめてみました。随時更新していきます。

ライブ中にメモって集めたものが大半なんですが、自分が集めだす前のものについては検索で収集したものもありますので、問題がありましたらお知らせください。自分がメモ仕損じていたものについて教えてくださったお友達ありがとうございます。

また、引用の間違いなどについてもご指摘いただけるとありがたいです。

ブログの一番下に現時点でエピグラフが不明な組をまとめました。そちらについても情報をお持ちの方がいらっしゃいましたらお知らせくださると幸いです。

目次だけで膨大になってしまった…。はてなブログの使い方に慣れていないので、こういう見せ方の方がいいとかもあったら教えてください。

 

↑のTwitterにも書きましたが、個人的には、三四郎、アルコ&ピース、鬼ヶ島、ダチョウ倶楽部の他に、ラブレターズハリウッドザコシショウブッチャーブラザーズが好きです。全部好きなんですけど!

 

(20200829更新 掲載:124組)

※「タイタンライブ」「爆笑問題」を除き、50音で掲載しています。(間違いがあるかも)

 【目次】

 

タイタンライブ

タイタンは太陽系でもっとも圧倒的な美観、
すなわち土星の環の比類ない眺めを誇っている。
その目もあやな三つの帯は四万マイルの幅があるのに、
カミソリの刃に毛の生えたほどの厚みしかない。


タイタンの妖女」‥‥カート・ヴォネガット

 

アイデンティティ

一般に非連続なものの連続への原理は同一である。それが弁証法的立場においては、さらに移行における媒介として、すなわち主体性の立場において、一段の力学性を帯びてくるのである。


「『見ること』の意味」‥‥中井正一

 

赤プル

しゃべりだすと油紙に火がついたように、べらべらと止め度もなく田舎訛の能弁が薄い唇を衝いて迸るのだった。
 
「仮装人物」‥‥徳田秋声
 

アキラ100%

私は裸でお前の心に転落する。
 
「恋の一杯売」‥‥吉行エイスケ
 

厚切りジェイソン

それを僕が知りたいわけは、かような機会に於てこそ、外国人の所謂、「日本的観方」という日本の姿を見なおして見たいそのためにだ。
 
「つまり詩は滅びる 」‥‥山之口獏
 

尼神インター

娘や!何にも聞こえはしませんよ、
…… お休み、それあおまへの妄想ですよ!


「ヂェラルド・ド・ネルヴァル」‥‥中原中也

 

アルコ&ピース

けれども自分は演じて来ました。
しかも、それが、かなりの成功を収めたのです。
それほどの曲者が、他郷に出て、万が一にも演じ損ねるなどという事は無いわけでした。


人間失格」‥‥太宰治

 

アンガールズ

この水墨の薄明の中に、或は泣き、或は笑ふ、愛すべき異類異形である。


支那の画」‥‥芥川龍之介

 

アンジャッシュ

すべては偶然からうまれ、すべては運命ににがんじがらめにされた空気から生まれた。


「上海ベイビー」‥‥衛慧

 

アンバランス

私の頭脳はどうかしている。
自分は幻影を見ているのだ。さもなければ狂気したのだ。
私自身の宇宙が、意識のバランスを失って崩壊したのだ。


猫町」‥‥萩原朔太郎

 

インスタントジョンソン

一瞬、黒雲が月を覆い、三人は漆黒の闇に包まれた。


「エラリー・クィーンの冒険 」‥‥エラリー・クィーン

 

森の小鳥たちは、一斉に奇妙な歌をうたいはじめました。
ラプンツェルは泣きながらも、その歌を小耳にはさみ、ふっと素張らしい霊感に打たれました。 


「ろまん燈籠」‥‥ 太宰治

 

インディアンス

『よくお出でになりましたね。』と、男は笑いながら挨拶した。
かれは三十ぐらいの、体格の逞ましい、元気のよさそうな男であった。


「麻畑の一夜」‥‥岡本綺堂

 

ヴィンテージ

彼の陽気さは、はたから苦情の云いようないほど天真であった。
彼は、確かに三鞭酒の機嫌で声をかけた。


「伸子」‥‥宮本百合

 

ウエストランド

電車や自動車の雑音はさっきから彼等の会話を妨げてゐた。
痩せて神経質な男の方は目をいらいらさせながら訳のわからぬ吐息や微笑を洩らしてゐた。
体格の逞しい柔和な男も相手に和して時々笑ひを洩らすのであった。


「椅子と電車」‥‥原民喜


怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。


善悪の彼岸」‥‥フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ

 

うしろシティ

彼が二人からうけた印象は、色も匂いもまるでちがったものではあったが、それは彼にとって、決して調和しがたいものではなかった。


次郎物語」‥‥下村湖人

 

ウーマンラッシュアワー

そのセカセカした早口なしゃべり方を聞きながら、確かに、これは(声こそ違え)私の記憶の何処かにある癖だ、と思い、しきりに、その誰であったかを思い出そうとしていた。


「虎狩」‥‥中島敦

 

エルシャラカーニ

皆さん、どうぞ、ちよいとお降りを願ひます、陽気の加減かまたまた車が脱れました。
こんなに長閑な天気の日だと、車掌はこんな冗談などをいつたりするのであつた。


「陽に酔つた風景」‥‥牧野信一

 

エレキコミック

眼の凹んだ・口の突出た・黒い顔は、ごく偶に笑うとひどく滑稽な愛嬌に富んだものに見える。
こんな剽軽な顔付の男に悪企など出来そうもないという印象を与える。


「牛人」‥‥中島敦

 

俺は髪のことはとやかく言わないよ。
黄色いほうが人生楽しいなら、それでいいよ。
俺は髪では苦労してるんだよ。
パーマかけてんだろうとか、染めてんだろうとか。全部、生まれつきなんだよ。
今でも言われるんだぜ、三輪クン、その髪どうにかならないのかって。
ほっといてくれって感じだろ?
 

「一瞬の風になれ」‥‥佐藤多佳子

 

エレファントジョン

おかあさんだぬきは、ぼうやがとうかぞえられないのを、ちゃんとしっていました。
けれどぼうやが目をとじたまま、がってんがってんをしたのですばやくばけようとしました。


「ひよりげた」‥‥新美南吉

 

オジンオズボーン

こんなくだらないことはやめようと思いながらも、それがどうもやめられないのであった。


「廃宅」‥‥エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン

 

鬼ヶ島

拍手するものは拍手せよ。
喝采するものは喝采せよ。
泣くものは泣け。
笑う者は笑え。


ドグラ・マグラ」‥‥夢野久作

 

鬼越トマホーク

「それ喧嘩だ」
「浪人組同志だ」
「あぶないあぶない、逃げろ逃げろ」


「二人町奴」‥‥国枝史郎

 

おぼん・こぼん

ちえッ、喧嘩なんか珍しくもねえ、喧嘩なら俺ァ毎晩やってらァ、昨夜も権六の野郎と喧嘩して向う脛蹴っとばしてやった


「森野石松」‥‥山中貞雄

 

オリエンタルラジオ

一緒に遊んでゐるうちに、葉藏のその変りかたをすべて頭のよさであると独断してしまった。

 

道化の華」‥‥太宰治

 

かが屋

そして女も私も双方とも、この場合のように気まずい思いをするのは、これでもう何度目ぐらいか。


「如何なる星の下に」‥‥高見順

 

片岡鶴太郎

故娑婆の悦びもこれでおしまいかと思えば興奮のあまり、昨夜敵娼の頬をメロンだメロンだと叫んでかぶりついたのであるが、女はこういう天外な芸術家を理解しようとはせずにびっくりして飛び出したのである。


「天馬」‥‥金史良

 

金谷ヒデユキ

ロデリゴが来るのを待っていると、まもなく、羽かざりのある帽子をかぶり、赤い外套を着て、ギターをもったロデリゴが来て、塔の下でやさしく小夜曲をうたいました。


若草物語」‥‥ オルコット ルイーザ・メイ

 

カミナリ

叩く手は乱暴よ。
人生をひらくんですもの。
でもケダモノの手じゃないわ、立派な手よ。
人間の立派な手


「握った手」‥‥坂口安吾

 

かもめんたる

不意に人間のおそろしい正体を、怒りに依って暴露する様子を見て、自分はいつも髪の逆立つほどの戦慄を覚え、この本性もまた人間の生きて行く資格の一つなのかも知れないと思えば、ほとんど自分に絶望を感じるのでした。


人間失格」‥‥太宰治

 

神田松之丞

どこかこの世ならぬ超然として尊貴の風姿である。
その精神も肉体も、最も世俗的な野望にとりつかれていたこの男が、その外貌において、全く正反対のものを示し得たのは、彼が常にそれを意識的に習練し、後天的にカリスマ的性格を完成し得ていたからであろう。


「慶安太平記」‥‥南篠範夫

 

THE GEESE

筋途立ったことはすべて陳腐であって、道理に随わず、論理を無視し、不条理な飛躍を重ねることが、現代の半ば麻痺した精神の嗜好に適するのである。


「憑きもの」‥‥豊島与志雄

 

キャイ~ン

「元気で、夜遊びまでしていますぜ。
何しろ、壺の底のような白骨とちがって、高山へ出ると、ずっと天地が広いですからね」
「そうかい、二人は仲がいいかい」


大菩薩峠 弁信の巻」‥‥中里介山

 

キュウ

ゆったりと構えて、青年は壮語するのである。

 

支那の狸汁」‥‥佐藤垢石

 

キングオブコメディ

お前はいったい何をしているのか。
喜劇をやっているのか、それとも悲劇をやっているのか。
デタラメなのか、本気な拍手しているのか、嘲罵しているのか。


「塵」‥‥夢野久作

 

空気階段

神様から、こゝへ生れて出ろと、云はれたのだから、「仕方がねえや」と、覚悟をしたが、その時から、貧乏には慣れてゐる。


「わが落魄の記」‥‥直木三十五

 

くらげピザ

倖い私のはいった学校は自由を校風としていた。
授業のはじめと終りに鳴る鐘は自由の鐘とよばれていて、その学校のシンボルであった。


「髪」‥‥織田作之助

 

グリーンマンション

あなたはわたくしの相談相手になって下さらないわけには参りますまい。
わたくし自身に分からない事までも、あなたにはお分かりになりましょう。


「田舎」‥‥マルセル・プレヴォ

 

コント赤信号

「止まれッ!」
歩哨の声は彼の耳に入らなかった。
「止まれッ!」
やはり彼は何事か考えてながら歩いていた。


武装する市街」‥‥黒島伝治

  

紺野ぶるま

「貴女のような美人が、どうしてそんなことをしているのです」
女は淋しそうに笑った。

「柳毅伝」‥‥田中貢太郎

 

さすらいラビー

私はそっと、下目を使ってそれを眺めると、なんと、それは人間なのです。
身長六インチもない小人が、弓矢を手にして、私の顎のところに立っているのです。


ガリバー旅行記」‥‥ジョナサン・スゥイフト

 

360°モンキーズ

かれはものまねが上手でなにごとについても器用であった。
それからかれはハイカラなはやりうたをうたった。
「ぼくらにゃわからない」とチビ公はいった、
実際見るもの聞くものごとにかれは旧友達よりはるかにおくれたことに気がついた。


「ああ玉杯に花うけて」‥‥佐藤紅緑

 

さらば青春の光

どうぞわたくしにあの時の欲望、あの時の深い、そして多くの苦痛を伴っている幸福、あの時の憎の力や愛の力を、耗らさずに返して下さい。
わたくしの青春をわたくしに返して下さい。


ファウスト」‥‥ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

 

三四郎

前歯が一枚抜けているせいか、早口になると彼の言葉はひどく湿り気を帯びた。
「…………」 私は言うべきことがなかった。
すると、もう男はまるで喧嘩腰になった。


「秋深き」‥‥織田作之助

 

サンドウィッチマン

エナジェイズは、勝つために気力体力をふりしぼった。
一インチの距離をかせぐために必死で脚を伸ばした。
闘志と体力を極限まで発揮した。
一歩、一歩、わずかずつ差をつめて先頭に迫った。


「重賞」‥‥ディック・フランシス


カッサンドラは灰がかりたる金髪。
リザは黄いろき薔薇の蕾を黒髪にかざしている。
どことなく壮き男のようなる処あること、恰もジヤニイノに処女処女したる処あるに似ている。


チチアンの死」‥‥ホーフマンスタール

 

ジグザグジギー

こんなわけで、僕はすっかりふりまわされて、恥をかくやら、大失態を演ずるやら、今思い出しても腋の下から冷汗が出てくるよ


「暗号数字」‥‥海野十三

 

シソンヌ

私はふんと笑ひたくなります、何でもいゝ、二人を知つてるのは二人ですはね。
二人ぢやない、二人はほんとに独りなんですものね。私はほんとに嬉しいのです。

 
「獄中の女より男に」‥‥原田皐月

 

シティホテル3号室

「来年は、いちばん上まで、のぼる」
レイモンドは約束を果たした。いくつも重なり合うラウンドのひとつひとつを、彼は無事に勝ち抜いた。


「波乗りの島」‥‥片岡義男

 

霜降り明星

そはユダの姿、額は嵐の空よりも黒み、眼は焔よりも輝きつつ、王者の如く振舞ひしが故なり。


「LOS CAPRICHOS」‥‥芥川龍之介

 

瞬間メタル

「殴るぞ」 「思いっきりか」
「ああ、おもいきりだ」 「どうしてだ」
「強い男にするためだよ」


「獅子の門」‥‥夢枕獏


そんならどこが男の秀れた偉さかと聞かれると、一寸説明がしにくいのですが、結局いろんな点から云つて男は大きくて力があります。
つまり生命力が男は女とちがつた意味で豊富だと思ひます。


「男心」‥‥岡本かの子 

 

純烈

風呂場が人間に与える微妙な影響の中で面白いのは、多くの人が歌を唱いたくなる事である。


「電車と風呂」‥‥寺田寅彦

 

新宿カウボーイ

不断調子のよい時は、よく駄洒落などを言って人を笑わせた。
緊りのない肉づきのいい体、輪廓の素直さと品位とを闕いている、どこか崩れたような顔にも、心を惹きつけられるようなところがあった。


「黴」‥‥徳田秋声

 

スマイリーキクチ

なんと言っても「憎悪する」ことは処世的才能のひとつである。


侏儒の言葉 」‥‥芥川龍之介

 

ぜんじろう

はるばると海を越えて、この島に着いたときの私の憂愁を思い給え。
夜なのか昼なのか、島は深い霧に包まれて眠っていた。
私は眼をしばたたいて、島の全貌を見すかそうと努めたのである。


「猿ヶ島」‥‥太宰治

 

ダイアン

掛け合い話の馬鹿々々しさに、お静はお勝手へ逃げ込んで、腹を抱えて笑いを殺して居ます。
いいあんばいに雷鳴も遠退いて、ブチまけるような雨だけが、未練がましく町の屋並を掃いて去るのでした。


銭形平次捕物控 夕立の女」‥‥野村胡堂

 

タイムマシーン3号

飽くまで機嫌の好い、飽くまで元気に充ちた、そうして飽くまで楽天的に肥え太ったその顔が、瞬間のお延をとっさに刺戟した。


「明暗」‥‥夏目漱石

 

タカマッチ

それも一つには、あたりが極端な静けさを保っているために、ほんのわずかな物音も物珍らしいリズムをさえ伴って聞かれるのである。


「癩」‥‥島木健作

 

ダチョウ倶楽部

これ、押すな、押すな。……押すな、と申すに

「顎十郎捕物帳」‥‥久生十蘭

 

立川梅春

この天才は、自由であることが必要であったのだろう。


「新史・太閤記」‥‥司馬遼太郎

 

ダニエルズ

おまえらの望みは叶ったぞ。
おまえらは、わしの心に勝ったのだ。
信実とは、決して空虚な妄想ではなかった。
どうか、わしをも仲間に入れてくれまいか。
どうか、わしの願いを聞き入れて、おまえらの仲間の一人にしてほしい。


走れメロス」‥‥太宰治

 

ダーリンハニー

私は電車に乗ると異状な興奮を感ずる。
人の首がずらりと前に並んで居るからである。
人間移動展覧会と戯れに此を称えてよく此事を友達に話す。
近代が人に与えてくれた特別な機会である。


「人の首」‥‥高村光太郎

 

チョコレートプラネット

まだ発想されたことのない神秘、そんなものが混つてゐるのかもしれない。
そして、それらが一斉に地表に噴きだすとき、この世は一たいどうなるのだらうか。
 
「心願の国」‥‥原民喜
 

XXCLUB

父は私が最高学府の教育を終ると、少くない資産を残して没した。──こういえば話は平凡である。

 
「ある完全犯罪人の手記」‥‥酒井嘉七

 

つぶやきシロー

彼はいつも、口を閉じ、頬をふくらし、唇をふるわして、つぶやくような単調な音をもらしていた。
幾時間たっても彼はあきなかった。


ジャン・クリストフ」‥‥ロマン・ローラン


「信じられない……」青年はつぶやき、ひたいに手を当てた。
なんということだ。またも変なのが出現した。


「おみそれ社会」‥‥星新一

 

テツandトモ

何だか妙な気がした。
一体どういうわけなのかさっぱりわからない。
 
「ジェニィ」‥‥ポール・ギャリコ 

 

東京03

恥ずかしさが極点に達すると勝治はいつも狂ったみたいに怒るのである。
怒られる相手は、きまって節子だ。
風の如くアトリエを飛び出し、ちくしょうめ!ちくしょうめ!を連発しながら節子を捜し廻り、茶の間で見つけて滅茶苦茶にぶん殴った。


「花火」‥‥太宰治


「おもしろい人物ですよ」と、ヨーハンは行った。
「これから三人でうんと愉快なことができますよ」


「雪の中の三人男」‥‥エーリヒ・ケストナー

 

東京ダイナマイト

そのハチロウという子は助かったわけだね。で、今は?」
「あいつかね。あいつは、時々いま重慶へ飛んでゆくよ。
そして、爆薬のはいったおそろしいウンコを置いてゆく。
まったく、ニューギニアといい『太平洋漏水孔』といい、よく方々へウンコを置いてゆく奴さ」


「『太平洋漏水孔』漂流記 」‥‥小栗虫太郎

 

東京ホテイソン

大袈裟な言ひかたをすれば、これは人間の生き抜く努力に対しての、純粋な声援である。


富嶽百景」‥‥ 太宰治

 

トップリード

幼馴染の二人は、昔にかえって、これから山の昇り口にある林の中へ分け入って甲虫を捕ろうという相談をし、いまブラブラ野道を歩いているところだった。
そこへこの妙な話題が、とびこんできたのだった。


「地球盗難」‥‥海野十三

 

トム・ブラウン

おお、君等の力をかせ また、我等の頭をつかえ。
そして一つの我に合体して人間の本然をとりかえし縛いましめの糾を断ちて凡ゆる人を解放し、新しい人を創造し新しい世界を描き出そうじゃないか。


「プロバガンダ」‥‥加藤一夫

 

友近

作中の登場人物は構想などにはお構いなく、作者の心配面を尻眼にかけ、己れの欲するままに変幻自在に行動をする。


「魔都」‥‥久生十蘭

 

鳥居みゆき

「聞こえません」と、相手は言った。
「誰かが私の姿を見ることがあっても、誰もわたしの声を聞くことは出来ません。
わたしの声は、わたしが話しかけている人だけに聞こえるので、ほかの人には聞こえません」


「幽霊の移転」‥‥フランシス・リチャード・ストックトン

 

トレンディエンジェル

僅かに射し込んだ日の光りで、狭い、室の中が見えたが、畳の上には、女の抜髪が一握程落ちていた……。


「抜髪」 ‥‥ 小川未明

 

ナイツ

髪結の世話をしてもらったり、湯屋へつれていってもらったり、寄席へ引っ張られて行ったりなどした。
「何にも知らないものですから、ちと何かを教えてやってください。」


「爛」‥‥徳田秋声

 

長井秀和

口の中でブツブツと呟くようにしか物を言わず、その呟きもこっちの訊ねることと何の関係もないことをああ言い又こう言い自分自身の思いつめたことだけをそれも至極漠然と要約して断片的に言い綴っている。


「白痴」‥‥坂口安吾

 

中川家

「クンツかな。」
「ちがうわい。」
「では、ハインツね。」
「ちがうわい。」


「ルンペルシュチルツヒェン」 ‥‥グリム兄弟

 

永野

彼はその運動に身を托しながら云い知れぬ不気味な快感をさえ味わった。


「掠奪せられたる男」‥‥豊島与志雄

 

流れ星

空にある星を一つ欲しいと思いませんか?思わない?
そんなら、君と話をしない。
屋根の上で、竹竿を振り廻す男がいる。
みんなゲラゲラ笑ってそれを眺めている。

 
「ピエロ伝道者」‥‥坂口安吾

 

ふだんよりはるかに多数の星が眼につくものだから、自分のいる相対的位置を知るまでに、一分もかかってしまった。
星はちかちか瞬くのではなく、黒天鵞絨の布の上におかれたダイヤモンドのようなので、その恍惚たる明るさに幻惑されて、星座の位置が確認しにくいのだった。


「発狂した宇宙」‥‥ フレドリック・ブラウン

 

納言

破天荒とも言うべき表現の直接性は決して様式伝習の間から生れているのではなく、却って様式破綻から溢出る技術と精神気魄との作ったものである。


「美の日本的源泉」‥‥高村光太郎

 

なすなかにし

従兄弟とはいえ、情においては、兄弟よりも深いものがあった。
三十余年後の今とても。


新書太閤記」‥‥吉川英治

 

南海キャンディーズ

どいてください!
その手をはなして!
わたしあなたが……だい嫌いです!
さあ決闘!


「熊」‥‥チェーホフ

 

日本エレキテル連合

二人は奇妙な癖が生じて、冗談につけ真面目につけ、稍ともすれば、どぎつい調子の声色で芝居の科白をつかつて言葉を交へるのが常習であるかの如きであつた。


「武者窓日記」‥‥牧野信一


小夜子とは年齢と出身校以外、立場もものの見方も持っているものもいないものも何もかも違った。
正直、葵にとって、小夜子の言う「家庭」も「子ども」も「保育園」も記号のように遠く思えた。
けれど自分たちは、おんなじ丘をあがっているような気がしてならなかった。


対岸の彼女」‥‥角田光代

 

ネコニスズ

甘えん坊の文六ちゃんは、それでも、いつも親切な義則君だけは、こちらへ来てくれるだろうと思って、うしろをむきむき、水車のかげになってゆきました。


「狐」‥‥新美南吉

 

脳みそ夫

だから、彼女ルミを操縦するには、私が、頭の中で「立て」と思えば立ち「右手を挙げ」と思えば、右手を挙げるのです。
私は、命令を口に出す必要はない、ただ、頭の中で、命令を考えればいいのです。


「脳波操縦士」‥‥蘭 郁二郎

 

Hi-Hi 

「平太郎。口から出まかせをいうと、反っておめえの、お咎めが重くなるぜ」
伝七は鋭くきめつけた。


黒門町伝七捕物帳」‥‥邦枝完二

 

バイきんぐ

私の望みはこの内の世界の完全な王者になることだつた。
その世界をみつめ、整理し、統べることだつた。


「母たち」‥‥神西清

 

博多華丸・大吉

博多は夜の町である。
夕焼けの空の色と雲の色がこの上もなく美しい。
すべての建物も人の言葉も人の姿も、一つの柔かなリズムの中に律動してゐる。


「八月の霧島」‥‥吉田絃二郎

 

X-GUN

二人来やがった。
例の御説教だ集まれてんで、三号の倉庫に狼が羊の檻の中に逐い込まれた様だった。 


「かんかん虫」 ‥‥有島武郎

 

「お腹が痛いときには、たとえ小さなお腹だろうが大きなお腹だろうが、とにかく―」
「きみのは大きなお腹だね」
「君たちが笑いたいだけ笑ったら、この集会もたぶんうまく続けられるさ」

 

「蠅の王」‥‥ウィリアム・ゴールディング

 

パックンマックン

アメリカ人は日本人よりも、しんから笑う、ということをよりよく知っているといわれる。
さまざまの社会的矛盾があるにもせよ、民主的社会としての伝統をもち、市民の権利の実感に立って、自分たちの社会の失敗も成功も批判してゆく自信をもつ民衆は、罪のない大笑いを好む。


「政治と作家の現実」‥‥宮本百合子

 

あとになって振り返れば、奇妙な戦争のはじまりかただったと思えるだろう。

 

「日米開戦」‥‥トム・クランジー

 

ハナコ

三人でその遊びをしたあと、家へ帰る前に美しい作品を一つ土中にうめておきそのまま帰ることもあった。


「花をうめる」‥‥新美南吉

 

パーパー

しかしこの人の硬い心は彼の弱い心を傷つけずにそれに触れることが出来なかったのだ。


「聖家族」‥‥堀辰雄

 

パペットマペット

わたしの姿は見えないはずだ。


「まだ人間じゃない」‥‥フィリップ・K・ディック


そいつも然し行つてしまつた。
で、自分もまた歩き出さうと思つて一足踏む時、まだ何だか後ろの方で人が呟くやうだと気が付いた。


「市街を散歩する人の心持ち」‥‥木下杢太郞

 

ハマカーン

今だからお話いたしますが、祖父江の殿様のやり口というものは、それは、それはひどいものでござりました。
猟場とはいえ、人の住む村を、たんにおのが遊びの庭とのみ心得て
――法外先生っ! 千浪さま! 言わしていただきます。
かの祖父江出羽守は、きゃつ、人間ではござりませぬぞ。


鬼畜!――人外でござる!


「煩悩秘文書」‥‥林不忘

 

ハライチ

さうした伝へが村々に伝へられて居る中に、色々に変化して行つた。
旅の疲れで死んだとも言ふ。
村の創立後遥かの後の事実で、村の大家のある代の主人に拾はれて、
其家に今の様な富みを与へて後、棄てられたとも言うてゐる。


「山のことぶれ」‥‥折口信夫

 

ハリウッドザコシショウ

いや、どうもちっと大袈裟だ。


「開扉一妖帖」‥‥泉鏡花

 

春とヒコーキ

「内藤君、きみは悪いことをしたことがあるかい?」
「はあ?」
「優等生だから、ないんだろう。なければわからない」


「苦心の学友」‥‥佐々木邦

 

パンクブーブー

四谷区の大木戸からビールの空き瓶を汐留駅まで運んでゆく途中、九時半頃桜田門のところまで来ますと、車に故障がおきたと見えて動かなくなりましたので、車から降りてしらべていました。


「鉄の規律」‥‥平林初之輔

 

冷やし中華はじめました

ぼくはひたすら、夏への扉を探していたのである。


夏への扉」‥‥ロバート ・A・ハインライン

 

ピンクの電話

タアラントが不機嫌な様子でのろのろと来た時に、その確信を得た。
女の声ではあるが、高いかなりやかましい、他の声が戯談じょうだんまじりで話していた。


「金の十字架の呪い」‥‥ギルバート・ケイス・チェスタートン

 

風藤松原

「可哀そうなことをしたね、……しかもこれは伝染系統がはっきりしないんだから気味が悪いよ」
 村田は、夜ふけの冷気に、寒そうにオーバーの襟を立てながら、そう呟いた。


「やだね」


「睡魔」‥‥蘭郁二郎

 

ブッチャーブラザーズ

兄弟よ、御身たちの健康を祈る。


「日記」‥‥ 知里幸恵

 

BOOMER

紀久八は舞台で気狂いになったが――あたしは舞台で死ねれば本望だ。
なあに、小芝居だって見世物小屋だって、お客さまはみんな眼玉をもってらっしゃる。
どんな人が見てくださってるかわかりゃしない。


「市川九女八」‥‥長谷川時雨

 

ばかいうな!
まったく、ちかごろの流行ときたら、なんでも言葉で説明したがる!
これでもかと念入りにな!
ちょっとばかりギャグだと!ばかばかしい!

 

「クワッド」‥‥ サミュエル・ベケット*1

 

BOOMER&プリンプリン

家に帰ると、おせっかいな人間が四人、
遠慮会釈もなくあたりをつつきまわしていた。
全員男。紺、赤、オレンジのバックパック


「不屈」‥‥ディック・フランシス


どろぼうどもを追っぱらうには、どうすればいいかと、四人組の動物は、相談をはじめましたが、やがていいくふうがみつかりました。


ブレーメンの町楽隊」‥‥グリム兄弟

 

平成ノブシコブシ

動機といっても、べつに大した動機ではない。
ただ、「何かこう人をあっといわすような、意想外の、破天荒なことをしてみたい」という単純な思いつきに過ぎなかったのだ。


「夜光虫」‥‥織田作之助

 

ペンギンズ

「気をつけて行って貰いたいものだ」
 年輩の男は、舎弟を見るようなやさしさをこめてそう云った。


石狩川」‥‥本庄陸男

 

マシンガンズ

社会に対し、政府に対し、同胞に対しまた家族に対してあらゆる種類の不平不満をいだいている人は、この原始的楽器を原始的の努力をもってたたきつけるのである。


「田園雑感」‥‥寺田寅彦


暴れ回る馬のような銃身を懸命にデスクのほうへ向ける。
電話機が、インターホンが、メモ台が、卓上ライターが、砕け、宙に舞った。

 

セーラー服と機関銃」‥‥赤川次郎

 

松尾アトム前派出所

その篠原の主人になる男は非常に鉄砲が上手で、農業の片手間には何時も山から山を渉って獣を狩っている。


「蛇怨」‥‥田中貢太郎

 

松村邦洋

ある朝、グレゴール・ザムザが気がかりな夢から目ざめたとき、自分がベッドの上で一匹の巨大な毒虫に変ってしまっているのに気づいた。


「変身」‥‥フランツ・カフカ

 

まとばゆう

芸術家の向上心と善い意味での激励の言とは別として、ピアノの鍵盤を叩くものが皆な音楽家らしい音楽家でなくてはならず、パレットを握るものが皆な画家らしい画家でなくてはならぬと思うものがあるならば、それは誤りである。


「偶言」‥‥津田左右吉

 

まんじゅう大帝国

僕は白状する。
あの妙な男の話したことは、僕をまるっきり混乱させてしまったのである。


「幻滅」‥‥トオマス・マン

 

三浦マイルド

「五月蠅え野郎だナ。寝ねえか!」
眼の大きい与太者がドス声でどやしつけている。
「ねます! ねますッ。僕ァ……口惜しいです。僕ァ……ウ、ウ、ウ……」


「刻々」‥‥宮本百合子

 

ミキ

兄弟よ 今こそ一斉に起つときだ
必ず手を決して離すものか
俺達は斃れるまで 俺達は最後まで


「夜明の集会」‥‥波立一

 

宮地大介

昨夜もラジオを聞いていると、街の探訪放送で、脳病院から精神病患者との一問一答が聞えて来た。
そして、終りに精神科の医者の記者に云うには、
「まア、こんな患者は、今は珍らしいことではありません。人間が十人集れば、一人ぐらいは、狂人が混じっていると思っても、宜しいでしょう。」


「微笑」‥‥横光利一

 

ミヤシタガク

青白い顔の係官は淡々とした表情でただ機械的に職務を果たしていった。


「緋のエチュード」‥‥コナン・ドイル

 

宮下草薙

「虚実の証拠」「遺伝」等の価値については世評半ばしていたようであるが、私は、ネガティブの一票を投じる。


「探偵小説壇の諸傾向」‥‥平林初之輔

 

メイプル超合金

僕は白状する。
あの妙な男の話したことは、僕をまるっきり混乱させてしまったのである。


「幻滅」‥‥トオマス・マン

 

ゆにばーす

そうはいかねえんだ。おいらの馬術は、何流にもねえ流儀なんだからね。
――ほらよ、くろ、くろ! おとなしくしているんだよ。
名人が乗るんだから、ヒンヒンはねちゃいけねえぜ


右門捕物帖 死人ぶろ」‥‥ 佐々木味津三

 

ゆりありく

人間が年をとって後にだんだん猿の子供に似て来るとする。
すると、もしかしたら、猿の方が人間よりも高等だということになりはしないか。


「猿の顔」‥‥寺田寅彦

 

ラバーガール

それを語るにも淡々として、短い言葉で、
「……顔の皮が、アゴの所まで綺麗にむけてしまっていたわ。ペロッと」
そんなふうに言うが、感情はこもらない。


「肌の匂い」‥‥三好十郎

 

ラブレターズ

「われらに成ることならばのう。」と、兼好はやはり笑っていた。
「どのようなむずかしい事でござるかな。」
「いえ、お前さまにはいと易いこと、文を書いてくださりませ。」
「文を書け、どのような文を書くのじゃ。」


「恋文でござりまする。」


「小坂部姫」‥‥岡本綺堂

 

ルシファー吉岡

すべての「官能的なもの」は、決して私の詩のモチーヴでない。
それは主音の上にかかる倚音である。
もしくは裝飾音である。
私は感覺に醉ひ得る人間でない。


「青猫」‥‥萩原朔太郎

 

ロッチ

急にしょげてしまったぼくが片隅でひとりダンスを拝見していると、いつの間にかぼくの横に、油もつけていないバサバサの長髪を無造作に掻きあげた、血色の悪い小男の青年がやって来て立っていました。


オリンポスの果実」‥‥田中英光

 

ロバート

三人は、むきあって立って、じぶんのへそをあらためてながめたり、ひとのへそを観察したり、じぶんたちのざまのおかしさにクスクスわらったりした。


「川」‥‥新美南吉

 

我が家

「この馬車にお乗んなすった以上は、わたしに任せたものとして、安心しなければなりません」
「ええ途方もない。どうして安心がなるものか」
 
「義血侠血」‥‥泉鏡花

 

わらふぢなるお

その不気味な男が、前に「にッたり」と笑ったきり、何時までも顔の様子をかえず、にッたりを木彫にしたような者に「にッたり」と対っていられて、憎悪も憤怒も次第に裏崩れして了った。


「雪たたき」‥‥幸田露伴

 

爆笑問題

では、「タイタンで会おう」と、
そのにやにや笑いがいった。
やがて、それも消えていった。


タイタンの妖女」‥‥カート・ヴォネガット

 

 

 

■不明な方々

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■更新記録

20200720_さんのうたまよさんから情報をいただき、インスタントジョンソンX-GUN、宮地大介を追記しました。

20200720_TAITAN LiVE 100th anniversary(2012.10.26-27)で配布されたパンフレットの「全100回出演者リスト」よりエピグラフが不明の組を追記しました。

20200723_エレキコミックエピグラフ佐藤多佳子「一瞬の風になれ」を追記しました。

20200724_テツandトモX-GUNを追記しました。

20200727_流れ星、パックンマックン、BOOMERを追記しました。

20200808_冷やし中華はじめましたを追記しました

20200812_鳥居みゆきを追記しました

20200829_キャイ~ンを追記しました

*1:正しくは、ベケット「カタストロフィ」(ベケット戯曲全集3 高橋康也訳 (1986)p.289)からの引用ですが、タイタンライブ のエピグラフの表記に則り、同「クワッド」からの引用として紹介します。