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ブラのコンのミーのハー。

精読のスピードを上げる −Google翻訳を利用した抜き書きの手法−

20190205追記:

以前にGoogle翻訳を使って写真に撮った文章をテキスト化する方法をブログにまとめたのですけれど、アプリがバージョンアップしてやり方がちょっと変わったので、ブログを書き直しました。

【最新】精読のスピードを上げる ーGoogle翻訳を利用した抜き書きの手法ー - https://t.co/Nzcu3KTVXN

 

こんにちは。
先日、友人と読書ノートの話題になり、私の抜き書き・引用の多い読書ノートのつけ方が随分特殊らしく、友人も感心してくれたのですが、せっかく会った時に全然説明できなかったので調子に乗ってブログにまとめます。

テキストの写った写真をLINEに送るとテキストに変換してくれる「文字起こしくん」が話題になったとき、使おうと思ったらサーバーがダウンしてなかなか使えず、っていうか1週間経っても全然使えず、そのときに試行錯誤してこのやり方を生み出しました。
今は文字起こしくんのバズも収まって、使えると思うんですが。
でも、写真1枚分ぜんぶテキスト化してくれる文字起こしくんよりも任意の範囲を指定してテキスト化できるし、サーバーダウンもないし、こっちの方が便利な気もして、私はこの方法でばかり抜き書きメモを作成しています。


◾︎準備するもの
・テキスト化したい本(今回のサンプルテキストは、いま読んでいる岡本太郎の「今日の芸術」)

・アプリ〈google翻訳〉を入れたスマホ

◾︎あると便利
・オンラインのメモアプリ
・ネットにつながったパソコン

 

1. google翻訳の設定を「日本語→日本語」の翻訳にする。

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多分、英語の本の抜き書きを作るんだったら、「English→English」にすればいけるはず。多少の英語だったら、日本語設定のままでも認識します。


2. 「カメラ入力」をタップして、テキスト化したい部分の入ってるページを写真に撮る。

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3. 指でテキストをハイライト表示します。

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テキスト化したい範囲を選択します。

一筆書きで!一度指を離してしまうと、また2からやり直しになっちゃうので注意してください。

ページ全部の場合は画面下部の◻︎の部分をタップすると写真中の認識した文字全てが選択される。

 

4. 青い矢印をタップして…はい、翻訳!

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5. 1.の画面に戻ってテキスト化されてるので、青い部分をタップしてテキストをコピー。

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6. メモアプリなどにペースト。

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広い範囲を選んだ場合、とくに縦書きの場合は文章がガチャガチャになってる率(ほぼ間違わずテキスト化されているが、文章の順番が入れ替わっていたりしてめちゃくちゃになる)が高いので、パソコンでメモアプリを開いて体裁を整えると楽です。スマホでもできるけど、けっこう面倒くさい。これも混乱してたので修正。↓

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7. 体裁整えて完成!

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要するにGoogle翻訳の設定を「同言語→同言語」の翻訳にすると単純にテキストになるってだけです。
簡単にテキスト化できるからといって、全部文字起こししたら何だかんだに引っかかると思います。私的利用だったら問題ないのかなぁ?
テキスト化することによるメリットは、検索がめちゃくちゃ容易になることですが、EvernoteはUPした写真中の文字も拾って検索してくれるから意味があるようであんまりない気もする。でも私はいまだに無料プラン使ってるから容量下げられるのは大きいかもしれない*1


読書ノートをつけるときは、いいなーとか覚えておきたいなーって部分を、短文だったら音声入力で音読して、長文だったらこの方法でEvernoteに抜き書きしています。便利!
だけど、電車の中とか静かな場所で本を読むのがちょっとむずかしくなりました。まあ読み進めといて落ち着いたらノートつくるんですけど。
目次をさくさく保存できるようになったのは本当に助かりますね。文明の利器に感謝。

*1:有料プラン使え

20160117_ロロ いつ高シリーズvol.2「校舎、ナイトクルージング」

ロロ いつ高シリーズvol.2「校舎、ナイトクルージング」を横浜STスポットで観ました。
 
感想の前にすこし私の話をさせてください。
中1のころからラジオを聴いて育ちました。
毎日寝る前にMDに録音した深夜放送を聴くのが何よりのたのしみ。
いつの間にかナインティナインのANNは聴かなくなっていて、気づいたら完璧なJUNK派(今はまたどっちも聴く)。
ラジオネームは「でんき係」。たまーにメールは投稿するけれど、あんまり採用されることはない。
そして、半分不登校でした。
ここまでは「校舎、ナイトクルージング」の登場人物、「R.N.(逆)おとめ」とほぼ同じ。
ちがうのは私の通っていた学校は女子校で、(探せばいたのかもしれないけれど)まわりにAM放送を熱心に聴いてる人なんて皆無だったこと。
だいたい、ラジオを聴いてることを私は隠していたし。
でも(だから?)、「ラジオを聴くこと」は私の心の拠り所でした。
 
さて、「校舎、ナイトクルージング」。
舞台は深夜の教室、先述の「(逆)おとめ」がひとりなにかを探しているところから始まります。
彼女の唯一の趣味は、昼間の学校の音をあつめて毎晩校舎に忍び込んで聞くこと。
 
ラジオ好き、JUNK派、たまに投稿する、不登校
ここまで共通点がありながら、さいごまで私は(逆)おとめをうまく理解できませんでした。
むしろ共通点が多いからこそ、「私と一緒じゃない!」って思って、気恥ずかしくも失望したり。
 
だって高校生の私はラジオの声さえ聴けていればよかったから!
そのころ、私にとってラジオは世界でした。
でも、(逆)おとめちゃんにとっての世界は学校。
だから盗聴してまで学校の音を聞く。
不登校の彼女にとって、録音した学校の音を聞くことは、可能なかぎり現実に近づくことなんだと思います。
(逆)おとめちゃんはどうにかして世界を生きようとしている。えらい。
 
対して、ラジオを聴くのが生きがいだった私。
ラジオは現実から逃げる手段だった。だからずっと聴いていた。
私は現実の世界を軽んじていたからこそ不登校だったのかもしれません。
でも私にとって不登校なことはたまらなく罪悪感のあることで、だからラジオを聴いてまた現実から逃げる無限ループ。
(逆)おとめが将門くんから「名前は?」って聞かれてラジオネームを答えられるのが、本当に信じられなかったんです。
そこを知られたら、私だったら死んでしまう。
私にとって、ラジオを聴くことは最後の砦だし、ラジオパーソナリティの言葉と同級生の言葉の重みを一緒にはできない。
高校生の私は「校舎、ナイトクルージング」で描かれた世界よりもっともっとかたくなでした。
 
正直言うと、ただただうらやましかったんです。(逆)おとめが(いくら変態だとしても)工夫をこらして現実となんとか折り合って生きているのがうらやましかったし、不登校な自分を呪っていない(ように見えた)のが悔しかったし、現実とラジオという娯楽を同じ重さで見ていることがまぶしかったし、彼女の心に将門くんがするすると侵入していくのが妬ましかった。
ずっとずっとあの教室がうらやましかった。
ラジオを聴くことは私の砦だったけれど、私は逆にずっとその砦を守ることしかしてなくて、誰かが入ることをずっと拒否してきました。
そのころ私にとって世界の中心は私だったから、私だけに話しかけてくれる深夜のラジオが砦になっていたのだけれど、(逆)おとめちゃんにとっての世界は(逆)おとめちゃんだけがいるんではなくて、きちんと彼女の外にあるのでしょう。
私は純粋にその「世界の中心が自分ではない」という感覚をすごいと思うし、えらいと思う。今を生きる26歳の私よりずいぶん大人だな、って感心してしまいました。
つーか、「ラジオネーム:(逆)おとめ」って、すばらしいセンスだな!
 
「いいのいいの!ラジオって人それぞれの楽しみ方があるもんだし!そういうものだし!」
私も共学通ってみたかったよー!ちくしょー!